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鮫川村の齋須寛一さんにお話をうかがいました。
 齋須寛一さんは、平成18年に鮫川村役場を定年退職し、自らが建築した「ログハウス」(寛ちゃんハウス)を拠点に、県南地方唯一の鮫川和紙職人として活躍されており、一度は途絶えてしまった「鮫川和紙」を復活させ、現在までその技術を伝えています。

↑齋須寛一さん

 「鮫川和紙」は300~350年の歴史があるといわれていますが、生活様式の変化や後継者不足などにより30年ほど前にその歴史は一度途絶えてしまいました。平成15年、齋須さんは地元の商工会女性部の和紙作り研修会に同行し、かつて村内で紙漉きをされていた星先生(当時90歳)のお話をうかがったことをきっかけに鮫川和紙に魅せられ、和紙作りを開始しました。先生から和紙作りの合格が出たのは、和紙作りを開始してから5~6年後だったそうです。
 和紙の原料となる楮(コウゾ)は近隣に自生するものを切り出して使用し、ネリ(粘剤に使う粘液)は自らが栽培するトロロアオイという植物の根から抽出するなど、ほぼすべての原料を鮫川村でまかなっています。
 現在ではその紙漉きの技術が認められ、農産物直売所「手まめ館」などで和紙の販売を行っているほか、地元の小学校の卒業証書用の和紙の制作も行っています。

↑原料となる楮(コウゾ)

 齋須さんは和紙職人のほかに、「鮫川にカジカを呼び戻す会」の代表も務め、今年の8月には地元の子どもたちと二度にわたり230匹のカジカの成魚を鮫川に放流しています。また、定期的に簡易水質調査を行なうなど、環境保全活動も行っています。
 さらに、鮫川和紙作りの体験や田舎暮らし体験などの受入れを行なったり、地元の小・中学校の生徒と年に何度か自然観測などを行なったり、2月には6年生を対象に和紙漉き体験の指導を行っています。
 齋須さんは「地元の子ども達が地元の事(自然・文化)を知らずに大人になっていくことが心配。鮫川村の豊かな自然や、伝統ある鮫川和紙の魅力を伝え、地域に残る文化の継承をこ行っていきたい。そして、地元の大人たちが積極的に子供たちと関わり、接することを推進し、学校で教えないことを教える担い手になりたい。」とお話くださいました。
お忙しいところお時間をいただきありがとうございました。