白河市で味噌と醤油の製造・販売を行っている「根田醤油合名会社」さんの、福島県ブランド認証産品「田舎みそ」の取材をさせていただきました。

福島県ブランド認証産品とは

白河市「根田醤油合名会社」さん

「根田醤油合名会社」さんは、白河市で200年の歴史をもつ、味噌と醤油の醸造会社です。今回は、春から夏前に仕込みを行う、味噌についてのお話を伺いました。この日は「街なかカルチャー教室実行委員会」主催の手作り味噌教室が開かれており、参加者約15名が職人さんの指導のもと、手作り味噌の仕込みを行いました。私たちも「手作りみそ教室」の体験作業に同行させていただき、味噌づくりの工程を見学させていただきました。

代表取締役 鈴木利彦さん

この日仕込みを行ったのは大豆・米麹・塩を使用した「米味噌」です。国内にはこのほかに、大豆・麦・塩を原料とした「麦味噌」、大豆・塩を原料とした「豆味噌」、それらを混合して作られる「調合味噌」などがありますが、現在、日本国内で出回っている味噌の約8割が「米味噌」です。

米味噌ができるまで

味噌づくりはまず、それぞれの原料を味噌づくりに適した状態に加工することから始まります。大豆はよく洗浄し、1晩ほど浸水させておきます。2倍ほどの重さになったら蒸気で蒸し、約30℃まで冷まして機械でつぶします。米も同様に、洗浄→浸水→蒸し→冷ましの工程を経た後、タネ麹を付け、独自の製法で約2日かけて麹を作ります。 今回の手作り味噌教室では、ここまでの工程を終えた原料を混ぜ合わせる作業から始まりました。

機械でつぶされた大豆

まずは原料を一定の比率で用意しておきます。ここで一度にすべての原料を混ぜると、均一に混ざらないため、最初は麹と塩を混ぜ合わせます。さらにそこにすりつぶされた大豆を入れ、ダマをつぶすように入念に混ぜ合わせます。ここで手を抜くと混ぜムラができてしまい、麹と大豆がよく混ざっていない箇所は発酵せず、腐ってしまうそうです。よく混ざったら水を加え、さらによく混ぜ合わせます。

塩+麹(左) 大豆(右)

水を加えてよく混ぜる

ペースト状になったら保存容器に移します。写真のように団子状に丸めた「みそ玉」を保存容器の底に投げつけたり、上から押しつぶすようにして、空気が入らないように詰めていきます。すべて移したら上面をならし、容器のふちに付いた味噌をふき取り、さらに塩でこすります。ふちに付いた味噌をそのままにすると、そこからカビが発生してしまうそうです。

「みそ玉」を投げつけて空気を抜きながら詰める

上面をならす

容器のふちを拭き、塩でこする

その後、空気に触れないようビニールなどで中蓋をして、塩の重し(均一に荷重をかけるため)を乗せ、蓋をして完成です。その後、風通しがよく涼しい場所に保管して熟成させることで、秋にはおいしい味噌が出来上がります。

ビニールの中蓋

塩の入った袋で重しをする

完成!

 「根田醤油合名会社」さんでは、仕込む味噌の原料は全て国産のものを使用しており、大豆は東北産のものを使用し、商品によっては北海道産の高級大豆を使用しているものもあるそうです。また麹は、良質な国産米を使用しているだけでなく、手造りの良さを残した、根田醤油さんが独自に考案した製法によって、高品質な麹を作り続けているとのことでした。更に、味噌づくり体験などを行うことによって、味噌づくりの技術を伝えるだけでなく、お客様との交流を図ることで地域とのかかわりを大切にしていきたいとおっしゃっていました。
素材にこだわり、妥協を許さない、ものづくりに対する真摯な姿勢と、地域と向き合い・寄り添う「地域企業」としての自覚が、古くから愛され続けている理由なのではないでしょうか。
白河地方で200年以上もの長い間愛され続けている「根田醤油合名会社」さん自慢の味噌と醤油を、この機会に味わってみてはいかがでしょうか?